利 府 町 図 書 館 構 想
平成14年3月
利府町図書館建設検討委員会

オオコノハズク
 目 次
1.利府町図書室の現状
2.図書館の必要性
3.基本構想の策定にあたって
4.図書館整備の基本理念
5.ソフト整備の基本理念
 [1]図書館にはいろいろな出会いや発見があります
 [2]本や資料でくらしを応援します
 [3]心を豊かにし、ふれあいのひろばをつくります

6.ハード整備の基本理念
 [1]環境にこだわった図書館
 [2]ユニバーサルデザインにこだわった図書館
 [3]機能の複合化・融合化を考えます

7.まとめ
1.利府町図書室の現状
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 本町の公民館図書室は平成3年4月に十符の里プラザと同時に開館し、現在に至っております。
 公民館図書室における平成12年度の現状は、蔵書冊数27,780冊、登録者数6,347人、利用者延べ人数21,731人、貸出冊数63,935冊となっております。
 その他、町内にはボランティアの皆様のご協力によって運営されている地域文庫が10箇所あります。これらの貸出冊数は2,688冊で、公民館図書室とあわせると、年間66,623冊(内 児童書29,539冊)の利用となり、町民一人当たりの貸出冊数は2.1冊という状況で、県内町村平均貸出冊数1.9冊を上回っていることがわかります。
 さらに、利府町民が仙台都市圏公立図書館相互利用により近隣14市町村から、あわせて20,715冊を借り受けており、(仙台市・多賀城市・塩竈市ほか)これらすべてをあわせると利府町民一人当たりの年間貸出冊数は2.5冊となり、本町の公民館図書室は限られた予算と施設面積の中で、よく利用されていることがわかり、利府町民の読書意欲の高さが窺えます。
平成13年度 県内図書館・公民館状況一覧  
(県企画協力班協力担当調)
図書館を設置
している町
中新田町 984.2円 14.2冊 14.0冊
小牛田町 540.8円 5.5冊 8.7冊
矢本町 328.5円 3.1冊 9.0冊
築館町 316.2円 4.1冊 6.1冊
亘理町 214.3円 3.6冊 5.4冊
項 目 人口一人当たり
資料費 蔵書冊数 貸出冊数
町村平均 136.6円 2.1冊 1.9冊
図書館を設置
していない町
利府町 76.1円 0.9冊 2.1冊
七ヶ浜町 127.2円 1.6冊 1.7冊
松島町 43.7円 1.4冊 0.9冊
大郷町 50.5円 1.0冊 0.2冊
大和町 41.4円 0.9冊 1.0冊
富谷町 75.6円 1.4冊 1.2冊
2.図書館の必要性
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 いま、地球規模の環境の変化や、全国的少子・高齢化社会の到来、国際化、高度情報化の進展など、めまぐるしい社会情勢の中で、くらしにゆとりと潤いが感じられる特色あるまちづくりが求められています。
 また、日常生活における意識、価値観の多様化、余暇時間の拡大により住民の生涯学習意欲は高まっており、赤ちゃんからお年寄りまでが、いつでも夢や希望を求めて学習することができる生涯学習の環境整備が求められています。
 図書館とは、住民の身近にあって各人の学習に必要な図書や資料、情報を収集・整理・保存し、その豊富なあらゆる分野の資料や情報を、いつでも、誰でも無料で手軽に利用できる施設として、生涯学習をすすめる上で極めて重要な社会教育施設であります。
 また、全ての住民にひらかれた施設として町の教育や文化の発展に大きな役割を果たす施設でもあります。
 図書館の必要性については、利府町総合計画策定にあたって、平成10年に実施した公共施設に関する住民アンケート調査の結果22.6%と、図書館建設要望が最も高くなったことからも明らかであります。
 このようなことから、住民がいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その学習成果が実践できる生涯学習の場となる利府町独自の公共図書館が必要となっております。

 
3.基本構想の策定にあたって
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 図書館は、生涯学習の充実発展を図る上で、人々の学習を支援する極めて重要な社会教育施設です。地域の実情を踏まえ、すべての町民が利用しやすい図書館を実現するために、平成12年11月利府町図書館建設検討委員会が設置されました。
 平成13年に『ひと・こころ・まち・きらめく躍動のステージ』をメインテーマとした利府町総合計画が策定され「町の将来を見通した長期にわたるまちづくりの方向性」と「それらを実現するための基本的な計画」が打ち出され、人づくりのための文化施設として図書館整備を推進する方針が示されました。
 検討委員会では当初、建設場所や建物について検討を行いましたが、その後、この総合計画の中で人づくりのための文化施設として位置付けられた図書館は、どうあるべきかを原点に返り再度議論しました。自分の住む町にどのような図書館が必要なのか、それはどんな手順で、どんなことに留意してつくるのが良いかなど、公共図書館についての基本的な理解を深める必要があります。
そこで、最近開館した県内外の図書館の現状や課題、問題点について視察を行うとともに、日本図書館協会理事長の竹内セ氏を講師に迎えて、これからの公共図書館のあり方や、優れた運営を行っている図書館などについて勉強会を開催いたしました。
 図書館というと、まず建物の形状や建設場所について考えてしまいがちですが、利府町にとってふさわしい図書館としての基本理念は何か、その基本理念を実現するために必要なソフト面、ハード面での整備すべきものは何かを、町民の参加を得て検討することとしました。
 検討委員会では利府町の図書館の基本理念を『こころ豊かな人と利府のくらしをはぐくむ図書館』と定め、それぞれソフト整備のコンセプトとして「利府に住み、そこで生きていく人のための図書館」、ハード整備のコンセプトとして「つかう人にやさしい、やすらぎのある図書館」を目標に掲げることといたしました。
 この構想では、基本理念及びソフト・ハード両面のコンセプトをわかりやすく「ある日の図書館」というイメージでまとめてみました。
 
4.図書館整備の基本理念
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「こころ豊かな人と利府のくらしをはぐくむ図書館」

 検討委員会では、利府町図書館の基本理念を考える上で、図書館は利府町総合計画にどように位置付けられているかを確認することにしました。
 利府町総合計画では、人づくりのための文化施設として図書館が位置付けされていましたが、検討委員会の議論の中では、図書館は単なる人づくりのための文化施設だけではなく、地域に住んでいる人たちの大切なコミュニティの場、住民参加の場としてまちづくりに大きな役割を果たすのではないかという意見が強く出されました。
 このような考えから利府町の図書館を改めて、人づくり・まちづくりのための重要な施設として位置付け「こころ豊かな人と利府のくらしをはぐくむ図書館」を基本理念として整備することといたしました。
 この基本理念をもとに、ソフト整備のコンセプトを「利府町に住み、そこで生きていく人のための図書館」ハード整備のコンセプトを「つかう人にやさしい、やすらぎのある図書館」として掲げ利府町総合計画の目指す町民総参加のまちづくり『 ひと・こころ・まち きらめく躍動のステージ』を実現するための施設として、構想をまとめることとしました。
 
5.ソフト整備の基本理念
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〜利府町に住み、そこで生きていく人のための図書館〜
 [1]図書館にはいろいろな出会いや発見があります
  〜個人と図書館〜
 
 図書館には、様々な本や資料、それに由来する人、図書館を利用するたくさんの人々との出会いが待っています。
 人は、様々な本や資料、人に出会うことによって、感動したり、驚き・楽しみ・安らぎを手に入れます。また、そのことで得た好奇心から生まれた想像力と創造性をもとに、一人ひとりが考える道筋を見つけ、明日の利府町を担う人として自立し育っていきます。
 
ある日の図書館
 [2] 本や資料でくらしを応援します
   〜資料、サービス、図書館機能〜

 図書館はだれもがいつでも自由に使え、みんなに開かれた存在です。そして、一人ひとりの生き方を応援します。
[1]読みたい本や使いたい資料を、いろいろな方法で準備し、求める人に手渡します。[2]一人ひとりの様々な課題解決を、本や資料・情報を使って応援します。[3]まちのどこに住んでいてもそのサービスを受けられるような仕組みを確立します。
 また、地方分権の時代、利府の文化、郷土・行政の資料を収集・保存し、いつでもだれでも使えるように整備することは、十符の里のこれからを、住民みんなが考え未来に向かって歩んでいくとき必要不可欠となるでしょう。ほかのどの図書館にもない、利府町ならではの資料は、地域情報の発信受信にもつながります。
 そこでは、豊富で新鮮な資料と、利用者を結ぶ専門の職員がいて、住民に対してきめ細かなサービスをおこないます。

ある日の図書館
 [3]心を豊かにし、ふれあいのひろばをつくります
  〜まちづくり、コミュニティー〜

 図書館は赤ちゃんからお年寄りまでが集います。しかし、集うことだけが目的ではなく、資料の貸出や図書館行事をはじめとした様々な利用が自然に人々を結び付け、今までにない地域社会が生まれる期待があります。
 講演会や講座、コンサート、自主的な集会活動は、それを資料・情報が応援することによって深め・広げることができます。また、住民の人々による生きた知識の持ち寄りと分け合いが、十符の里の文化を発展・継承していきます。そこでは子どもたちも、人間らしさがあふれるいきいきとした知識を得ることでしょう。
 集会活動を通じて、また、個人的な利用を通じて自分の情報を発信することもできます。それは、写真や焼物、音楽、自分史の執筆など多岐にわたります。まちの人々による発信は、新旧様々な十符の文化を発信することにつながります。
 このような人々の新しいつながりが、いきいき学び、心豊かに人をはぐくむまちづくりの原動力となります。
 
ある日の図書館
6.ハード整備の基本理念
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〜つかう人にやさしい、やすらぎのある図書館〜
 [1]環境にこだわった、やすらぎのある図書館
  〜環境への負荷を少なくします〜

 環境汚染が問題になっている今、環境への負荷を少なくし、また、できるだけ自然のものを活かすなど、環境にこだわった図書館をめざします。
 建築資材は、リサイクル材や再生の可能な資源・材料を利用し、資源消費を最小限にする配慮をします。また、太陽・風・水などの自然エネルギーを積極的に利用し、環境への影響を少なくします。さらに、車からの排気ガスを減らすため、公共交通機関の利用を推進します。体への影響も考え、近年問題となっているシックハウス症候群などがでないよう木材や石などの自然素材を活用、植樹を心がけるなど、環境との共生に努めます。
 
ある日の図書館
 [2]ユニバーサルデザインにこだわった図書館
  〜バリアフリーからユニバーサルデザインへ〜

 少子高齢化や国際化、町民の価値観の高度化、多様化が進んでいく中で、すべての人が使いやすく、活動しやすい図書館をめざします。
 誰でも自由に利用することができ、外から中の明るい雰囲気が見え、身近で入りやすい構造にし、館内は、表示や用語に工夫を凝らし初めての来館者にわかりやすくします。また、プライバシーや安全性が守られ、安心できる構造にします。
 さらに、使いやすいスペースを確保し、誰もが利用しやすく、ゆとりをもてるように努めます。

※ユニバーサルデザインとバリアフリーとの違い
 バリアフリーとはもともとあったバリアを取り除くこと、それに対しユニバーサルデザインは最初から取り除かれ、すべての人々に利用しやすい環境にすること。
 1970年代に障害を持つ米国人建築家、ロナルド・メイス氏によって提唱。
 コンセプトは、あらゆる年齢、性別、国籍、身体能力・・・人間の差異を超えて、すべての人々が利用できる製品・環境の創造で、しかも重要なことは低コストで、機能的で美しいデザインであること。
 
ある日の図書館
 [3]機能の複合化・融合化を考えます
  〜図書館の新たな可能性を追求します〜


 住民の様々な可能性を支援します。
 例えば「十符の菅薦」に座って本を読むなど、郷土文化と気軽に触れ合うことができるようにします。また、館内外で観察・実験・創作などの体験学習や環境学習ができる図書館をめざします。さらに、ゆとりある空間をつくり、心を癒す機能にも配慮します。
 

ある日の図書館
7.まとめ 
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 平成12年11月に利府町図書館建設検討委員会が発足してから、町民誰からも親しまれ、また、利用しやすい図書館の建設を目指し、協議検討を重ねてまいりました。
 検討委員会では、基本構想を策定するにあたり、「町の図書館は、本が好きな人はもちろん、より広範な人たちがくらしの中で必要とするコミュニティーの場、ひとづくりの場であり、生涯学習の拠点として、まちづくりには無くてはならない存在である。」という基本認識で一致しました。
 そのために、利府町にはどのような図書館が望まれるのか、町民の視点に立って基本構想をまとめることにいたしました。
 基本構想では利府町図書館の基本理念を「こころ豊かな人と利府のくらしをはぐくむ図書館」とし、ソフト整備のコンセプトを「利府町に住み、そこで生きていく人のための図書館」ハード整備のコンセプトを「つかう人にやさしい、やすらぎのある図書館」、として掲げ、このイメージを豊かに膨らませていただくために「ある日の図書館」という形でまとめました。
 今後、この基本構想をもとに、町当局において行財政面から図書館建設のスケジュールを検討していくことになると思いますが、実現に向けて、利府町総合計画実施計画の中へ図書館建設を位置付けていただくとともに、建設場所や事業費、さらには人材の育成等、町民の意見要望をくみながら、具体化を推進されるよう切に望みます。
 また、検討委員会では、基本構想をまとめるにあたり、研修会や先進自治体の図書館視察を行いました。その際強く感じたことは、図書館に対する基本理念を町民と町が共有し、資金面も含めて運営内容を持続的に発展させていく熱意と運営にあたる人の大切さでした。
 図書館という建物(ハード)は造ることはできても、その後の運営(ソフト)が資金面も含めきちんとできなければ図書館としての機能が果たせないばかりでなく、町の文化度も疑われかねません。
 検討委員会としては、行財政面から利府町で直ちに図書館建設と言うハード面の整備は無理としても、現在ある公民館図書室を活用し、本や情報・人材育成などソフト面を計画的に整備していくことが基本構想実現のための一歩であり、利府の文化度を示すことにもなるのではないかと考えここに提言しておきます。
 最後に、基本構想作成にあたって、町民の皆様方より数多くの貴重なご意見、ご感想などをいただきました。多くの町民は利府町図書館の早期実現に期待しており、その声に答えるため今後も検討委員会として本町の図書館のあり方について研究してまいります。














◆ある日の図書館
図書館にはいろいろな出会いや発見があります  〜個人と図書館〜

 図書館では、たくさんの人が思い思いに利用しています。疑問解決のため調べものをしている人、窓際で雑誌を広げている人、また、喫茶室では子ども連れでお話をしているお母さん達がいます。おはなしの部屋では小さな子どもたちがボランティアや職員の読み聞かせに聞き入っています。ティーンズ・コーナーには掲示板があり、違う学校の子どもたちが、互いに趣味の紹介や情報の交換をしていました。また、たくさんのCDやビデオの中から好きなものを選んでAVブースで二人で視聴している子どももいます。利府町ならではの資料は、地域情報発信、受信にもつながります。そこでは豊富で新鮮な資料と、地域の事情を的確に把握した専門の職員を配置し、ひとり一人に対して的確なサービスを行います。図書館の資料は偏りが無く、たくさんの分野の資料がそろっているので、たくさんの出会いがあります。書架も整理されているので、本が探しやすく、入ってすぐ目につくところに、図書館のお勧めの本や、人気のある本の紹介や展示があり、手にとってみたくなります。図書館では、たくさんの人が自分の考えていることを発表したり、作品を展示したりしているので、自分と違ったいろいろな人の考え方や、感じ方に出会えます。また、子どもがおとなと接することにより、社会を感じる事ができます。図書館とは、資料だけの出会いではなく、自分と違ったたくさんの人に出会うことによって、共鳴したり、反発したりしていくことで、自分というものを見つけ、たくさんのものを学んでいきます。

 
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◆ある日の図書館
本や資料でくらしを応援します   〜資料、サービス、図書館機能〜

 図書館は、土曜・日曜日も開館していて、平日の夜も、会社がえりのひとがよれる時間まで開館しているのでとても便利です。また、図書館は、いつでも新しい資料を準備してあり、情報の泉です。資料や調べもの相談のカウンターでは、知りたい情報が見つからなかった人が図書館の職員に相談しています。利府町の図書館でほしい資料がみつからなかったひとは、図書館のネットワークにより、県内外の図書館からとりよせてもらったり、インターネットの使い方を教わって、検索したりしています。予約やリクエストも受けてくれるので、図書館の職員に申し出ている人がたくさんいました。館内はゆったりとした間隔があり、車椅子のひとも、ゆっくり本を選んでいます。目や耳の不自由な方のために、点字図書や大活字本、拡大鏡も置いてあり、また、地域のボランティアの方が対面朗読をしてくれています。町内には自動車文庫が巡回しているので、図書館に行くことができない人でも本を借りることができます。返却のときも、図書館まで返しに行かなくても、地域に返却ポストが設置されているので、そこに返せばいい仕組みになっています。高齢者や体に障害を持った人は、登録をしていれば、インターネットで予約をしたり、宅配(郵送)サービスをしてもらえます。地域文庫にも団体貸出をしているので、子どもたちはそこで本を借りる事もできます。 また、学校図書館との連携、協働により、教師や児童が学校図書館を通し公立図書館の本を借り、読書や授業に活かす事ができます。学校で調べものをしたりすることができます。
 郷土コーナーには、特に利府町に関する郷土資料や行政資料を収集しているので、図書館に行けば利府町のことは何でもわかります。自分たちの町について想いをめぐらすこともできるし、利府の発掘資料や郷土品なども触れて感じることができます。
←朗読ボランティアサークル「おはなしぱんどら」による読み聞かせ会
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◆ある日の図書館
心を豊かにし、ふれあいのひろばをつくります  〜まちづくり、コミュニティー〜
 
 図書館に入ると、子どもたちの笑い声が聞こえてきます。同年齢ぐらいの子どものおかあさんたちが、自然に声を掛け合い、悩みを打ち明けたり趣味のサークルを作ったりして、新しいつながりが生まれています。畳のコーナーでは、お年寄りが将棋の本を広げ、駒を指していました。釣りやゴルフ本、雑誌、スポーツ紙もあり、お父さんたちも自分のフォーム研究に余念がありません。釣りの仕掛けを談義している人たちもいます。集会室や創作室では、図書館の資料を利用しながら、野草のスケッチや陶芸など様々な創作活動に励んでいます。それらの作品は、ギャラリーに展示されていて、それを見て興味を持った人がサークルの輪の中に入り広がっています。
 図書館では「本」から発信される様々な主張(考え方、知恵や知識、感じ方等)を通して浮き彫りにされる書き手や伝記の主人公、その背景にある人々との時間と空間を越えた出会いがあります。また、展示や公演などを通じての様々な人との出会いもあります。その中で生まれた共感や議論の中から、自立した自分を見つけ、学んでいきます。図書館にいる人達の顔は、とても生き生きしていて楽しそうです。人と人のつながりが明るい雰囲気をつくっています。
 
公民館まつりにて
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◆ある日の図書館
環境にこだわった、やすらぎのある図書館   〜環境への負荷を少なくします〜
 
 建物はシックで落ち着いた色合いで、自然石や天然木材を使っており、安らぎが感じられます。複雑な構造や豪華な設備・規模にとらわれず、地域の風土、周辺の環境と共生するようによく配慮されております。流行の建築様式ではなく、年月が経っても風格が感じられるような建物です。館内は木を基調としていて、窓が広く、自然の光が採り入れられ、明るく和らいだ雰囲気が感じられます。屋外ではゆったりしたテラスに机があり、緑の香りに包まれて読書を楽しむことができます。窓際や書架のそばには、スツールやソファーが点在し、四季の移ろいを感じながら、また、本に囲まれながら読書を楽しむことができます。児童書がたくさんある場所から少し離れたところに静かなコーナーがあり、お姉ちゃんが自分の弟ぐらいの子に紙芝居を演じています。そのとなりでは、お父さんが子どもをひざに乗せて絵本を読んでいます。掲示板にはここで開催されるお話会等のスケジュールが貼ってありました。絵本キャラクターのぬいぐるみやおもちゃも子どもたちの人気の的で、子どもたちにも安らぎを与えています。太陽などの自然光を利用しているので、館内の快適さが最小限のエネルギーで保たれており、環境に対するやさしさが感じられます。また、公共交通機関(町民バス等)が整備されているので、自家用車で図書館に行くことができない人々も自由に立ち寄ることができ、利用にとても便利です。できるだけ公共交通機関を活用するように推進していて、周囲の環境にも配慮したエコロジーを意識した図書館です。
 

環境先進地町民視察団で訪れた
スウェーデンマルメ市立図書館
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◆ある日の図書館
ユニバーサルデザインにこだわった図書館  〜バリアフリーからユニバーサルデザインへ〜

 図書館は、町民の集まりやすいところにあり、道路には案内板が設置されています。ぶらっと立ち寄った初めての人にも、入り口が分かりやすく、すぐに図書館だとわかり、館内の楽しそうな雰囲気が伝わる建物になっています。図書館前でとまる公共交通機関(町民バス等)があるので、お年寄りから子どもまで誰でも気軽に来館することができます。 入口は、誰でも入りやすいように、段差なども無く、館内は、わかりやすい言葉で書かれた表示が誘導してくれます。館内は壁や柱が少なく、開放的なフロアーとなっています。書架と書架の間隔は、車椅子が止まっていても、後ろを通ることができる余裕があり、たくさんの人が楽しそうに本を選んでいます。丹念に選ばれた本がテーマ別に並べられているのでとても選びやすく工夫されていて、何冊かの本をまとめて書架の間の机において丹念に吟味している人もいます。また、スツールに腰掛けて軽い読書をしている人もいます。誰もが無理な背伸びをしなくても本を手に取れる高さなので、全体的に圧迫感が無く、開放感があります。子どもたちが楽しそうに本を選んでいるコーナーがあります。子どもの目線にあわせて書架も低く、魅力的な絵本の表紙が見えるようなつくりで、絵本の世界に引き込まれているようです。読み聞かせの部屋は、寝転んで本を読め、日差しが柔らかく入ってきます。目の不自由な方のための対面朗読の部屋や視力の落ちた方への拡大鏡もあります。また、家具は角がなく丸みを持たせてあり、安全に利用できるようになっています。
 くつろげる雰囲気とテーブルソファーなどのスペースも配慮されており、来館する人を歓迎してくれるような誰にもやさしい温かさにあふれています。

詳しく見る ユニバーサルデザインの考え方によって
設計された役場庁舎
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◆ある日の図書館
機能の複合化・融合化を考えます   〜図書館の新たな可能性を追求します〜
利用者Aさん   今日は「利府のスローフードをつくろう」託児室ではボランティアの方が子ども手遊びや読み聞かせをしてくれました。私はしばし育児を離れ、すっぽこ汁つくりに熱中・・・ああ、おいしかった、帰ったら家でも作ってみよう。郷土資料の中につくりかたが載っていたっけ。
利用者Bさん   今日は「十符の菅薦を知ろう」関心のある人たちが集まり、和歌を詠み、薦を編む。利府の文化に触れ、充実した一日を過ごすことができ楽しかった。皆と再会を約束して家路に着きました。
利用者Cさん   朝、目がさめて布団の中でCさんは考えました。今日は何にも用事がない。一日どうして過ごそう。そうだ、図書館に行ってみよう。
利用者Dさん   「利府梨の様子を見に行かなくちゃ」僕たちは農家の人に教わったり、図書館で調べたりしながら総合学習で利府梨の栽培観察日記をつけています。
利用者Eさん   お父さんと、子どもが楽しそうに釣りの本を見ながら、お父さんは得意げに子どもに釣りの仕掛けの話や魚の種類の話をしています。どうやら明日は日曜日なので親子で釣りにでも行くのでしょう。
利用者Fさん   館内の一角に展示されている、大貝遺跡から出土した遺物に興味深そうに見入っている老夫婦がいます。説明板には、今から約1,200年前のものだとあります。説明と展示品とを交互にみながら、何やら会話は弾んでいるようです。
利用者Gさん   児童図書のコーナーでは、子ども達が集まっています。近所の方が、本を片手に紙飛行機の作り方を教えてくれているようです。完成した紙飛行機を片手に、窓の外はにぎやかになってきました。
利用者Hさん   館内にあるちょっと大きめの水槽の中には、町内の川や沼に生息する生き物が飼育されています。集まってきた好奇心旺盛な子どもに、おじいさんがお話をしています。昔はもっとたくさんの生き物が、いろんなところにいたようです。
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